【見落としがち】ご利用者に定期的な体位交換、してますか?

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こんにちは、るときはかならず横向きで寝るPochiです。

施設従事していると、ベッド上で自分で身体からだの向きを変えることができない…つまり、「寝返ねがえりを打てない」ご利用者がいますよね。

実は「寝返り」はとても大切なことで、寝返りが自分でできない方は職員が手伝う必要ひつようがあります。

Pochi
Pochi

いわゆる、「体位交換たいいこうかん」というやつです!

今回は体位交換(寝返り)の重要性じゅうようせいについてお話ししていきます。

そもそも寝返りってなんのためにするの?

まず、そもそも寝返りってなんのためにするのでしょうか?

私たちが寝ているとき、ベッドにれている面には圧力あつりょくがかかっています。

重力じゅうりょく体重たいじゅうによる圧力が、ベッドと触れている身体の面にかかっているわけですね。

例えば、仰向あおむけで寝ている場合は、背中せなかや、後頭部こうとうぶ、お尻などがベッドに触れているため、圧力がかかっているわけです。

寝返りはその身体にかかった圧力をにがすために行います。

圧力がかかったままだと、血管けっかん圧迫あっぱくされるため、血管が押しつぶされて、血液けつえき循環じゅんかんとどこおってしまいます。

その状態じょうたい放置ほうちすると、皮膚ひふ組織そしき壊死えししてしまうことがあります。

これを「褥瘡(じょくそう)」といいます。

褥瘡は一度できると治りにくく、骨がでている部分にできやすいです。

Pochi
Pochi

褥瘡はひどくなると潰瘍かいようみたいな感じで、かなり痛々いたいたしかった…

次に寝るときの体勢たいせいについて見ていきましょう。

寝るときの体勢はどれがいいの?

寝る際にも体勢がいろいろありますよね。

仰向け、横向き、うつ伏せなどがあると思います。

先ほど寝ているときベッドに触れている部分に圧力がかかるとお話ししましたが、ベッドに触れている面が広いほど、圧力はその分、分散ぶんさんされるため身体に負荷ふかがかかりにくいです。

仰向けの場合

仰向けに寝るとベッドに触れる面が広いため負荷がかかりにくく、また血流けつりゅうも良くなります。

さらに、猫背ねこぜにもなりにくいとか…

Pochi
Pochi

ちなみにこの仰向けの体位たいいを「仰臥位(ぎょうがい)」というよ!

でも、皆さん寝るときは横向きの方が楽と感じることがありませんか?

私も横向きに寝る方が楽に感じます。

なんか仰向けだと呼吸こきゅうがなんとなくしづらいんですよね…

横向きの場合

仰向けで寝ると、したが下に落ち込んでしまうため、呼吸が少ししにくくなります。

横向きの場合は舌が落ち込むことがないため、気道きどう確保かくほされ、呼吸しやすいです。

また、横向きにすると嘔吐おうとしてしまっても口から流れ出やすく、のどまりにくくなります。

ただし、横向きの場合、仰向けよりもベッドに触れる面積めんせきせまいため、その分、圧力が集中しゅうちゅうします。


そのため褥瘡予防じょくそうよぼうにはあまりいていないようですね。

寝るときは、右向きだと、重量じゅうりょうのある内臓ないぞうが下にずれるため心臓しんぞう消化器官しょうかきかんが圧迫されないため、負担ふたんが少ないです。

左向きの場合は構造上こうぞうじょう逆流性食道炎ぎゃくりゅうせいしょくどうえんふせぎます。また、リンパが集中しゅうちゅうしているのは左側で、左向きになる事で老廃物ろうはいぶつ排出効果はいしゅつこうかがあります。

Pochi
Pochi

ちなみに横向きのことを、「側臥位(そくがい)」というよ!

また、右向きを「右側臥位(うそくがい)」、左向きを「左側臥位(さそくがい)」といいます。

どうでもいい話ですが、昔に人の心理しんりみたいな本を読んだことがあり、寝る姿勢しせいでその人の状態がわかるみたいなページがあったのですが、横向きの場合は疲れている人らしいです。

Pochi
Pochi

見た時はほんとかなーとか思ってたけど、実際横向きで寝る方が楽なんだよね…

うつ伏せの場合

最後にあまりいないと思いますが、うつ伏せです。

うつ伏せは「腹臥位(ふくがい)」といいます。

うつ伏せの場合は胸が圧迫されて横隔膜おうかくまくが下がるので、腹式呼吸ふくしきこきゅう(息を吸うときにお腹がふくらむ呼吸)がしやすくなります。

腹式呼吸はたくさんの酸素さんそを取り込むことができ、血行けっこうがよくなりますが。

最悪、窒息ちっそくしてしまう可能性かのうせいもあるため、注意ちゅういが必要です。

そしてうつ伏せは腰を反らすような体勢となるため、腰痛ようつうの原因にもなります。

また、胸が圧迫されるため、心臓に負担がかかるので、高血圧こうけつあつがある人はやめた方がいいです。

Pochi
Pochi

そもそも施設でうつ伏せに寝ることはないと思うけど…

自分で寝返りが打てない時は?

自分で寝返りが打てない方に行うのが「体位交換たいいこうかん」です。

仰向けから横向けにしたり、右向きから左向きに変えることで身体にかかった圧力を逃し、褥瘡を予防することが目的です。

この体位交換は2時間に1回行うといいと一般的いっぱんてきに言われていますが、ご利用者の状態によってもことなります。

高齢者は若年者じゃくねんしゃと比べて、褥瘡になるリスクが高いです。それはなぜなのか?

高齢者が褥瘡になりやすい理由

若者わかものの場合は筋肉きんにく脂肪しぼうなどがバランスよくついているため、それらがほねを守ってくれます。

また、圧迫されても自分で寝返りが打てるため、うまく圧力を分散ぶんさんできます。

しかし、高齢者の場合は筋肉や脂肪が落ちてしまうため、骨がでやすいです。

先ほど、褥瘡は骨が出ている面に出やすいとお話ししました。

高齢者はせ細ってしまって骨が出てしまい、そこが圧迫されて褥瘡になりやすくなってしまうわけですね。

Pochi
Pochi

栄養えいようが十分にれていないと治りにくいよ!

そのため、褥瘡予防に体位交換は必須ひっすになります。

褥瘡になりやすい部位

褥瘡になりやすいのは骨が出ている部位とお話ししましたが、その部位ぶいとはどこなのかという話ですよね。

体勢によって褥瘡になりやすい部位は変わります。

仰向けの場合は、
・後頭部
・肩甲骨
・肘頭部(ひじのこと)
・仙骨部(お尻の上あたり)
・踵部(かかとのこと)

などです。

最も褥瘡が出来やすいのは仙骨部なので、仙骨部が赤くなっていないかの確認かくにんが大切です。

横向きの場合は、
・耳
・腸骨部
・肩峰(肩の先端)
・肋骨部
・大転子部(腰の上あたり)
などです。

横向きで褥瘡が出来やすいのは大転子部なので、注意しましょう。

褥瘡のできるサインは皮膚が赤くなること(発赤ほっせきといいます)がありますので、赤くなっていた場合はすぐに体位交換を行い、圧力を逃がすことが大切です。

体位交換の方法

体位交換の方法なのですが、仰向けの場合は、横向きに、横向きの場合は仰向けにしたりします。

嘔吐しやすい方は仰向けの状態だと、胃の内容物ないようぶつ逆流ぎゃくりゅうした際に口から流れ出なくて喉に詰まって窒息してしまう危険があるため、胃の形状けいじょうに沿った左向きに体位交換しましょう。

また、体位交換してもご利用者の身体の状態によっては左向きにしてもそのまま戻ってきてしまう場合があります。(円背えんぱいの方が多いですね)

その場合はクッションを入れるといいです。

入れる場合は三角マットなどを背中に置くといいと思います。

身体を職員側に横に向ける際はご利用者の肩峰と、膝窩部しつかぶ(膝のうら側)を支えて横に向けるとやりやすいです。

仰向けだと頭側をギャッジアップすると呼吸がしやすくなります。

横向きでのギャッジアップは厳禁です。横向きでギャッジアップするとかなり無理のある体勢になります。

体位交換がしにくい場合は?

体格のいいご利用者や、身体の状態によっては体位交換するのも大変ですよね。

そこで行えることが「背抜せぬき」です。

背抜きはギャッジアップやギャッジダウンした時に背中を起こして服のシワを伸ばして摩擦まさつや圧力を逃がすのですが、これは体位交換が出来ない際にも使える技術ぎじゅつです。

例えば、仰向けの場合はそのまま背中に手を入れて抜くだけで背中にかかる圧力を逃がすことができます。

横向きの場合はそのまま仰向けに戻したり、肩や腰の手を入れて抜くことで圧力を逃がすことができます。

圧力を逃がすことができれば褥瘡のリスクを減らすことができるので、もし体位交換も大変な場合は、背抜きを行うといいです。

体位交換に比べて職員の負担も減ります。

さいごに

体位交換って意外と軽く見られがちですが、これを行うことで褥瘡リスクを減らすことができるので大切ですよね。

もしすでに発赤が出ていた場合は、アズノールを塗布とふするといいでしょう。

褥瘡は皮膚の壊死のため、感染症かんせんしょうにかかるリスクも高まってしまいます。

夜勤中やきんちゅうもできれば2時間に1回ほど体位交換をしてあげてください。
しんどくて大変な場合は、背抜きを行うだけでもかなり違います。

今回は体位交換の大切さについてお話ししました。

この記事が役に立ってくれると嬉しいです!

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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